肥満は聴力低下リスク

 肥満の人ほど聴力が低下するリスクが高いとする研究結果を、国立国際医療研究センターなどのチームが欧州臨床栄養学会誌に発表した。

肥満により聴覚の細胞が壊れるためとみられる。

肥満は脳卒中や糖尿病などさまざまな病気をもたらすが、年齢と共に衰える聴力をさらに悪化させる危険性がある。

 

 チームは、2008~11年度の健康診断で聴力が正常だった20~64歳の約4万8000人について、体格指数(BMI)が30以上▽25以上30未満▽25未満――の三つに分類。

25以上を「肥満」としたうえで、最大8年間にわたって追跡調査した。

 すると、人との会話と同程度の1000ヘルツの低音域では、BMIが25未満と比べて、30以上は66%、25以上30未満は21%、聴力の低下するリスクが高かった。

電話のベルと同程度の4000ヘルツの高音域でも、BMI30以上は29%、25以上30未満は14%、25未満と比べてそれぞれ高かった。

肥満に加え、高血圧や高血糖などメタボリック症候群の特徴を伴うと、聴力低下のリスクがさらに上昇した。

 

 肥満に伴い聴力が低下する理由について、空気の振動である音を電気信号に変えて脳に伝える「蝸牛」の血流量が減ったり、体が酸化して細胞が傷つく酸化ストレスが増えたりして、聴覚細胞が損傷することが考えられるという。

 

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