夏のだるさは身体を温める

 蒸し暑い中、汗をかきながら駅へ急ぎ、冷えた電車に乗り込む。そんな日が続けば、自然と体に疲れがたまってしまう。

「体温を調節するためには、自律神経の働きが欠かせません。でも、自律神経を使いすぎると疲労感がたまります」と日本医科大特任教授で心療内科医の海原純子さんは解説する。

 この時期、夏風邪をひいたり、へんとう炎、咽頭炎を起こしたりする人が多い。

汗を冷やすことが、夏風邪やだるさの原因となる。

海原さんは「クーラーで冷えすぎた空間は避ける。洗髪後、生乾きのまま冷たい空気に触れない。そんな日々の心構えが大切です。朝晩の少し涼しい時に、軽いストレッチで体をゆるめることも忘れずに」とアドバイスする。

 暑くて食欲がない時は、冷たいものを口にしがち。

だが、「なるべく温かいものを体に入れる習慣を」と、海原さん自身はこの時期、新ショウガのせん切りを常にストックしている。

魚を煮る際などに加えることで、体を温める効果が期待できる。

 

 体調管理の鍵は、やはり日々の食卓だ。

薬膳料理研究家の新開ミヤ子さんによれば、「夏の終わりから秋にかけては、薬膳では五臓の『脾(ひ)』を養う季節とされます」。

「脾」は脾臓ではなく、胃腸の機能全般を指す。

「高温多湿によるダメージが、夏バテの一因」と話す。

 夏の薬膳の基本は、体にこもった熱を夏野菜で払いつつ、体内の除湿を助ける食材を取ること。

冷たいものを飲んだり食べたりすると、胃が疲れてしまう。

「この時期はなるべく控えるか、薬味やスパイスなど体を温める食材と組み合わせて、冷えから胃腸を守ることを意識しましょう」と、新開さんは注意を促す。

 今の時期に取りたい食材は、まず「胃の働きを整える」もの。

旬のカボチャやトウモロコシがそのひとつだ。

さらに胃の働きを良くするために「体内の除湿」を。

お勧めはハト麦で、お茶のほか、ゆでてサラダやスープに入れたり、長く浸水させてご飯と一緒に炊いたりする。

「枝豆やインゲンなどの豆類は、胃の働きを整え、体内の除湿にも効果的」と一石二鳥の食材になるという。

 「自然な甘み」が胃の働きを促すため、おかゆもお勧め。

白いおかゆのほか、玄米がゆ、アワやキビなど雑穀がゆもいい。

胃の働きを助けるシソやオクラも積極的に取りたい食材だ。

新開さんは「実りの秋に備え、胃腸の働きをリセットしておくことも、この時期の養生の一つ」と話す。

 

 ここ最近、栄養効果と自然のうまみで甘酒が人気だ。

江戸時代、町を行き交う甘酒売りは夏の風物詩だった。

「夏の朝は、甘酒と果物でスムージーを作るのが習慣」と語るのは、ナチュラルライフ研究家の佐光紀子さんだ。

 甘酒には、こうじで造るものと酒かすで造るものがある。

こうじ菌はビタミン類を豊富に生成するとされ、疲労回復が期待できる。

「酒かすの甘酒には砂糖も加わるので、お勧めはこうじの甘酒。暑い時に水をがぶ飲みすると胃の調子が悪くなりますが、甘酒スムージーをゆっくり飲むためか体調は万全です」と佐光さん。

 

 夏の終わりは、体の中だけでなく外も気になる。

日焼けをし、冷房にさらされた肌は乾燥して疲れが出始める。

佐光さんが最近、注目するのは椿(つばき)油。

「もともとひどい乾燥肌だったのが、椿油をつけ始めてから改善しました」という。

以来、研究を重ね著書も出した(PHP研究所刊「椿油のすごい力」)。

入浴後、体を拭く前に、手に少量つけてあちこちにすり込む。

「紫外線予防の効果もあるので、朝、洗顔後に椿油をつけ、その上から化粧を」と勧める。

椿油と同様に愛用するハッカ油は、風呂にたらしたり、水で薄めてスプレーしたり。「自然の穏やかなものを取り入れながら、残暑を乗り切りたいですね」。

 

※暑い外から帰ってきたときは冷たい飲み物、冷房の効いた室内にずっといるときは温かい飲み物、と状況によって飲み物を変えてみてはいかがでしょうか。

 

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