中年期の心の健康を保つには、趣味を持つか仲間と一緒に運動するのが有効、とする研究結果を筑波大などのチームがまとめた。
1人でする運動や、ボランティア活動などでは効果がはっきりしなかったという。
厚生労働省が毎年実施している「中高年者縦断調査」の回答者のうち、2005年時点で心身ともに健康な50~59歳の男女約1万7千人のデータを抽出。
「趣味」「運動」「地域行事」「子育て支援・教育」「高齢者支援」などの余暇・社会活動の有無と、心の健康指標の5年後の変化との関係を分析した。
その結果、何もしていない人に比べて、心の健康の悪化リスクが明らかに低かったのは運動と趣味を実行しているひと。
特に運動は、いつも誰かと一緒にする場合にのみ、明確な効果が認められた。
趣味は、女性は単独でも効果があったが、男性は誰かと一緒にする場合だけ効果があった。
武田文・筑波大教授(公衆衛生学)は「仕事などの役割がある現役世代だからなのか、社会活動の効果ははっきりしなかった。余暇活動は他者との交流が有効だと考えられる」と話している。
※女性は単独でも効果があることが、男性は効果がないのは仕事、仲間など集団での行動が多いからでしょうか。