二十四節気の夏至も過ぎましたが、日が長い時期なのに太陽を見ることができません。
今年の梅雨入り後は、空梅雨のようでしたが、最近は曇り空が多いですね。
昔は「五月雨(さみだれ)」と言っていた梅雨。
「さ」は「五月(さつき)」の「さ」、「みだれ」は雨をあらわす「水垂(みだれ)」。
中国でも梅の実が熟す頃に降る長雨なので、「梅雨(ばいう)」というそうです。
もうひとつ、黴(かび)が生えやすい時期ということで、「黴雨(ばいう)」と書いていたようです。
七十二候では「乃東枯(なつかれくさかるる)」、「乃東(だいとう)」は「夏枯草」、「夏枯草(なつかれくさ、かこそう)」は「靫草(うつぼくさ)」のことだそうです。
昔、武士が矢を入れるのに使った道具を「靫(うつぼ)」と呼び、その形に花穂が似ているので「靫草」と呼ばれるようになったそうです。
6月頃になると、その花穂に紫色の花が咲いていきます。
その後枯れて茶色くなった花穂が、漢方薬に用いられるそうです。
煎じて飲むと利尿や血圧を下げる効果があるとか。
他の草花が青々と葉を茂らせる中で、枯れた靫草は大変目立ちます。
紫陽花にしようと思ったのですが、七十二候から靫草になりました。